アボット・ラボラトリーズ(ABT)Q2
決算発表 7月16日
【決算概要】
Q2(前年同期比) | 市場コンセンサス予想 | |
売上高 | 73億ドル(-5.4%) | 67.5億ドル |
EPS | 0.57ドル(-30.5%) | 0.41ドル |
株価:96.40(7月16日終値)
2019年度EPS:3.24
2020年度EPS(予):2.84
PER(実):29.75倍 益回り:3.4%
PER(予):33.94倍 益回り:2.9%
2013年6月以降の平均PER:33.2倍 益回り:3.0%
※ABTは2013年にアッヴィ(ABBV)を分社化しているため、分社化の2013年6月以降の平均PERを掲載。
JNJ同様、医療機器の売上減が重しに
ABTのQ2は売上高、EPSともに市場予想を上回りました。売上高は前年同期比5.4%減、EPSは30.5%減とコロナ禍によるダメージはQ2では小さくありません。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)同様、医療機器の売上減が大きく響きました。
同日に決算発表のあったJNJの決算記事はこちらから↓。
ABTはセグメントが4つあります。
- 規制医薬品・・・特許の切れた後発薬。新薬部門は2013年にアッヴィ(ABBV)としてスピンオフしています。
- 補助栄養剤
- 診断機器・・・血液検査や遺伝子検査などの検査機器や診断薬
- 医療機器・・・心臓血管系の分野が中心
2019年度の売上比率は以下のとおり。

医療機器が4割弱を占めています。
今回のQ2決算での各セグメントの売上高は以下のとおり。

上から順に、栄養補助剤、診断機器、規制医薬品、医療機器です。
医療機器は前年同期比で約20%の落ち込みになっていますが、それ以外のセグメントはコロナの大きな影響は見られません。診断機器は7%増加しています。
JNJ同様、経営陣は7月以降、医療機器の売上の回復を見込んでいるようです。

2020年度のEPSのガイダンスは3.25ドル以上で、前年とほぼ同じになると想定しているようです。市場予想が2.84ドルですから、かなり強気な予想です。

2020年度前期のEPSは1.22ドルで、2019年は1.45ドルだったので15.9%減となっています。
JNJ同様、今後の回復は医療機器部門の売上の回復に懸かっています。
最近のコメント