【決算】ブラックロック 株価の急回復により業績も急回復

ブラックロック(BLK) Q2

決算発表 7月17日
【決算概要】

Q2(前年比)市場コンセンサス予想
売上高36.5億ドル(+4%)34.6億ドル
EPS7.85ドル(+22%)6.97ドル

株価:587.72(7月17日終値)
2019年度EPS:28.48ドル
2020年度EPS(予):28.21ドル
PER(実):20.64倍 益回り:4.8%
PER(予):20.83倍 益回り:4.8%
過去10年平均PER:15.72倍 益回り:6.4%

株価下落局面でも安定した収益

ブラックロックは資産運用会社です。顧客から資産を預かり、運用をして収益を上げています。また、iシェアーズのブランド名でETF(上場投資信託)の運用・販売や投資アドバイザリー業務を行っています。運用資産残高は世界最大です。

Q2の決算は売上高・EPSともに市場予想を上回り、良い決算でした。株価も決算発表後、3.6%上昇しています。

Q2の期末時点での運用資産残高は7.32兆ドルでした。Q1期末時点で6.47兆ドルでしたので、約9,000億ドル増えたことになります。Q2の資産流入額は1,000億ドルでしたので、8,000億ドルは資産価値の回復によるものです。

昨年Q1からの運用資産残高の推移です。
20年Q1(1〜3月期)の株価急落によって-13%近く減少しています。金額ベースでは19年のQ1と同じ水準まで落ち込みました。今年のQ2(4〜6月期)で19年Q4の水準まで急回復しました。
株式だけでなく債権も運用資産には含まれていますが、債権もFRBの積極的な買い入れの追い風を受けています。

出典:BlackRock Q2 Earnings Release Supplement

一方、こちらは左が営業利益(棒グラフ)と営業利益率、右が純利益(棒グラフ)とEPSです。
BLKは手数料ビジネスです。運用している資産の金額×手数料率で稼ぐビジネスモデルですので、運用資産残高の縮小は利益の縮小につながります。

最後に、自社株買いの規模の推移です。
3月の株価急落以降、各社自社株買いを縮小していますが、BLKは大幅に増えています。
これはBLKの最大株主であったPNCフィナンシャル・サービス・グループがQ2で持ち分をすべて売却した際に11億ドル相当をBLK自身が買い戻したためです。売り出し価格は420ドルと報道されていましたので、結果的にはかなり安い値段で買い戻せたのではないでしょうか。
ちなみに以前、サウジアラビアの政府系ファンドPIFがブラックロック株を購入したとご紹介しましたが、PIFはこのPNCから購入しています。PIFの記事はこちら↓。

リーマンショックが起こった2009年当時、ブラックロックは運用資産残高で世界4位でしたが、世界1位だった英国金融大手バークレイズの資産運用部門100%子会社バークレイズ・グローバル・インベスターズ(BGI)を買収し、運用資産残高1位に躍り出ました。資産運用会社だけあってそういったキャピタルマネジメントが非常に巧い会社だと思います。