FOMCを経てサンタラリー再開か
日本時間で日付変わった17日明け方、FOMCの結果が発表されます。
FOMCについては昨日の記事で書いたのでそちらをご参照ください。
個人的には金利、フォワードガイダンスは従来の方針から変更ないだろうと思っています。資産買い入れ額と購入資産構成割合の変更があるかどうかは正直、わかりません。
もし、資産買い入れ額の増額や長期債買い入れ拡充となれば長期金利低下=株高となると思います。
まだまだバブル相場の水準ではない
先日、『短期的にはそろそろ調整の心構えをしたほうがいい』という記事を書きました。11月28日のことでした。
あれから2週間ほど経ったわけですが、相場は多少の上下がありましたがほぼ横ばいの水準で推移しています。短期的には一度調整するという見方は変わっていませんが、それが12月下旬なのか、年明けなのか、2月ごろなのかはわかりません。株価予想は自信ないですし、それを根拠に投資判断することはありません。
最近、「アメリカ株はバブルなのでは?」という声をツイッターなどSNSを中心に見かけることがありますが、私はまだバブルと言える水準ではないと思います。1年以上の長期目線では強気です。
そう思う根拠として、まず、PERが挙げられます。
⬇️は2022年までの市場コンセンサス予想EPS(一株あたり利益)と12月15日のS&P500の終値3694.62と予想EPSをもとに算出したPER(株価収益率)です。
2020年 | 2021年 | 2022年 | |
---|---|---|---|
予想EPS | 139 | 169 | 195 |
PER | 26.58倍 | 21.86倍 | 18.95倍 |
S&P500のPERの過去平均は17倍前後と言われていますが、2000年以降は2009年の金融危機直後を除いて17倍を下回ることはありませんでした。20倍前後はフェアバリューと言えるかと思います。
2020年の予想EPSをもとにしたPERは26.58倍です。確かにパッと見かなり高い水準かもしれません。
しかし、今の経済状況がかなり特殊な状況にあるということを考慮しなければいけないと思います。
現在、世界経済はパンデミックの影響を受け続けています。これは昨年までは存在せず、さらに2年後、3年後にはおそらく存在しないであろう特殊要因です。
通常は2020年12月の今であれば、2020年の予想EPSをもとにしたPERである26.58倍を見て高い低いの目安とします。先を見たとしてもせいぜい2021年の予想EPSをもとにしたPER(21.86倍)でしょう。
しかし、何度も言いますが、今は特殊要因の影響で経済が落ち込んでいます。そのため、その特殊要因が完全に取り除かれるであろう2022年の予想EPSをもとにしたPERも見るべきだと思いますし、マーケットも目線は2022年まで伸びていると思います。
そもそも2021年の予想EPSは前年比20%増、2022年は前年比15%増です。S&P500の予想EPSがこれほどハイペースで増大するというのは平時ではありえないことです。
2022年の予想EPSは18.95倍です。お世辞にも割安ではありませんが、バブルというほどの水準ではないと思います。
さらにまだまだ強気維持できる理由として、低金利が最低でも2022年末までは続くということが挙げられます。ちなみにFRBのフォワードガイダンスでは2023年末までのゼロ金利維持が示唆されています。
金利と株価はシーソーの関係にあります。低金利=株高、高金利=株安という関係性にあります。
新型コロナの影響でマーケットの目線がかなり先に向いていると思います。逆を言えば、足元の状況には目を背けるきらいがあります。アメリカの感染者数や死者数が増えてもマーケットは反応しなくなっています。1年先、2年先の希望を糧に、足元の状況はある程度無視して上昇を続けているような感覚でしょうか。
足元の感染状況悪化をマーケットがどこまで無視し続けることができるかはわかりません。いつか無視できない状況になって株価が急落する可能性もありますし、鎮静化するまで無視し続けられる可能性もあります。チキンレースのような状況になりつつあると思います。
来年の夏頃までに新型コロナが収束しない場合、来年さらにもう一波乱あるかもしれませんが、それは神のみぞ知るの領域です。このままワクチン接種が順調に進み、経済が順調に回復していくという前提で長期で見た場合、今の株価水準はバブル水準とは言えないと思います。
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