ブラックロック(BLK)Q4
決算発表 1月14日
【決算概要】
| Q4(前年比) | 市場コンセンサス予想 |
---|---|---|
売上高 | 44.8億ドル(+12.6%) | 43億ドル |
営業利益率 | 46.6%(+3.1%<+310bps>) | – |
EPS | 10.18ドル(+22%) | 9.14ドル |
2020通期(前年比) | 市場コンセンサス予想 | |
---|---|---|
売上高 | 162億ドル(+11.5%) | 160.1億ドル |
営業利益率 | 44.9%(+1.2%<+120bps>) | – |
EPS | 33.82ドル(+19%) | 32.67ドル |
株価:743.5ドル(1月14日終値)
2020年度EPS:33.82ドル
2021年度EPS(予):36.91ドル
PER(実):21.98倍 益回り:4.55%
PER(予):20.14倍 益回り:4.96%
過去10年平均PER:15.64倍 益回り:6.39%
運用資産額が初めて8兆ドル超え
運用資産額が8兆ドルを超えて、8.68兆ドル(約900兆円)に達しました。
900兆円ってすごい規模ですね。日本の国家予算が一般会計・特別会計合わせて300兆円なので、日本の国家予算のおよそ3倍の額ということになります。

前四半期からの運用資産額の増加率は10%を超えています。2020年Q2(4-6月期)にも10%を超えていますが、これには純粋な資産額の伸びに加えて4月以降の株価の急回復も差し引いて考える必要があるため、Q4の資産額増加率2ケタは素晴らしい数字だと思います。
ちなみに昨年のQ4(10-12月期)の増加率は6.75%でした。例年、11月、12月というのは株価が1年で最も上がりやすい季節なので、ブラックロックの運用資産に対しても追い風ですが、それでも3ヶ月で2ケタの増加率は素晴らしいことだと思います。
前年同期比では運用資産額は16.8%増でした。
新規の資金流入は1270億ドルでした。Q3とほぼ同水準でした。1160億ドルは長期運用資金としての流入で、こちらはQ3よりも18%ほど伸びています。
低金利はブラックロックにとっては強力な追い風
先日、記事にしたように現在の株価は低金利を追い風に上昇しています。低金利が株価の上昇を正当化しています。
ブラックロックは資産を顧客の運用することで手数料や報酬を得て利益を上げています。利益額をあげるには、運用している資産額の絶対値を上げるか、手数料率・報酬率を上げるかのどちらかになります。
金融緩和でFRBがせっせとマネーを市場に供給し続けていますが、ジャブジャブになったマネーが株式市場に流入していることが株価上昇の一因になっています。株式市場に流入してくる資金の一部はETFなどの金融商品を買ったり、投資家が運用を委託するなどしてブラックロックに入ってきます。
昨日、FRBのパウエル議長が講演で「今はまだ金融緩和の出口について話す時期ではない」として緩和政策継続を表明しました。
FRBは現状では2023年まで現状の政策維持を示唆しています。少なくともこの先2年はブラックロックにとって有利な市場環境が続く見通しが強いです。一方でPERは20倍台前半と割高感はありません。
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