好調な決算発表の割りに株価は上昇していない

先週の決算発表を振り返って

アメリカは連日、大統領選挙で盛り上がっているようですが、忘れてはならないのが各企業の決算発表です。
先週、決算を発表した主な会社は以下のとおり。

13日(火)(現地時間)
デルタ航空(DAL)
JPモルガン・チェース(JPM)
ブラックロック(BLK)
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)
シティグループ(C)

14日(水)
バンク・オブ・アメリカ(BAC)
USバンコープ(USB)
ゴールドマン・サックス(GS)
ウェルズ・ファーゴ(WFC)

15日(木)
モルガンスタンレー(MS)

16日(金)
バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BK)
シュルンベルジェ(SLB)

先週は銀行など金融系の会社が多かったですね。
私がフォローしている銘柄は先週はブラックロックとジョンソン・エンド・ジョンソンですが、どちらも好決算でした。

銀行各社の決算もおおむね良好で、JPモルガンは純利益が前年を上回ったとのことです。
ただ、銀行各社の株価の反応は決算結果の割りには鈍いです。

決算発表よりも大統領選や議会での追加の経済対策に注目が集まってしまっていることもあると思いますが、やはり金利がゼロ水準まで下がってしまったことが大きいと思います。
銀行の本来のビジネスは、企業に融資して金利を上乗せして返済してもらうことで利益を得るというものです。低金利は銀行のいわば「本業」の利益を圧迫します。今回、好決算でしたがそうした「本業」よりもトレーディング部門や投資銀行部門などの好調ぶりが目立ちました。
しかもFRBは少なくとも2022年までは現在の金利水準を据え置くと見られています。今後、さらに経済不安が高まれば史上初のマイナス金利を導入するリスクだってあります。今、銀行銘柄を買うのはなかなか勇気がいることだと思います。

今後の決算の焦点

今後の決算の焦点はやはり大手IT企業、具体的にはアップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)、アマゾン(AMZN)などと大手の小売、具体的にはウォルマート(WMT)、クローガー(KR)、コストコ(COST)などだと思います。
おそらく各社の決算は良いのではないかと思います。IT企業はもともとコロナ禍の影響をあまり受けなかった業種ですし、アメリカの小売売上高は9月まで5ヶ月連続で回復しています。

もし11月に大統領選挙がなければ株価はもっと派手に上昇していたと思います。今のマーケットの関心をその度合いの大きさ順に並べると、以下のような感じでしょう。

①大統領選のゆくえ
②追加経済対策のゆくえ
③Q3(7-9月期)の決算

例年であれば今の時期は決算一色ですが、今のマーケットの決算への関心は3番目だと思います。もちろん、個別株で予想を大きく上回る結果が出れば株価が大きく上昇する銘柄もあると思いますが、今週、来週の各社の決算が好調だったとしてもS&P500が大きく上昇するには、今のマーケットの決算への関心度からすると熱量が足りないかもしれません。

私の個人的なポリシーとして株式の本質は利益だと思っているので決算発表は非常に重視しています。今週も私の保有銘柄やフォローしている銘柄のいくつかで決算発表を迎えます。

以下、備忘録も兼ねて。

今週の主な決算スケジュール

10月20日(火)
プロクター・アンド・ギャンブル(PG)
ネットフリックス(NFLX)

10月21日(水)
ベライゾン(VZ)
アボット・ラボラトリーズ(ABT)
テスラ(TSLA)

10月22日(木)
コカコーラ(KO)
ユニオンパシフィック(UNP)
インテル(INTC)
ベリサイン(VRSN)

10月23日(金)
アメリカンエキスプレス(AXP)

※太字は私が保有・フォロー銘柄

今週、来週が決算発表の山場です。
ネットフリックスやテスラは後半に出てきそうなイメージがありますが、今週決算発表を迎えます。


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