感謝祭を前に感染者・死者数増加 アメリカ経済ニュースのアップデート

先日、グッドアールエックス(GDRX)に新規投資をしました。個別株を買うのは3月にディズニー(DIS)を買って以来です。

今回、投資に踏み切ったのはアマゾン(AMZN)がオンライン薬局事業を始めるというニュースを受けて株価が大きく下がったためです。

JPモルガンのアナリストが「アマゾンはグッドアールエックスと直接競合する」と指摘したほか、モルガン・スタンレー、ドイツ銀行などが相次いで投資判断を引き下げたことが株価を押し下げました。

チャンスだと思って飛びついたはいいものの、まだまだ下げの余地はあるかもしれません。次の決算は厳しいものになる可能性が高いと思います。

理由は新型コロナウィルスの感染再拡大です。
グッドアールエックスは患者が薬局に出向いて処方せん薬を買わなければ売上に繋がりません。
今年のQ2(4-6月期)の最初の感染拡大局面では人々が不要不急の通院を控えたため、月間アクティブ消費者数(MAC)が落ち込みました。過去5年でMACが前期比でマイナスになったのは初めてのことでした。

Q3(7-9月期)ではQ1(1-3)月期の水準まで戻してきていましたが、Q4は再び落ち込む可能性があります。IPOして間もない銘柄なので、コロナの影響とはいえ、決算内容が悪いと大きく売られることになるかもしれません。

今後、買い増しも検討していこうとは思っていますが、年明けにあるQ4の決算前は少し躊躇してしまうかもしれません。

アメリカ経済ニュースのアップデート

アメリカでは大統領選通過後、感染が再拡大しています。大統領選後のコロナ関連、経済関連のニュースをまとめておきます。

新規感染者数・死者数の増加

11月20日には1日の新規感染者数が最多を更新し、19.8万人と20万人の手前まで迫りました。今週中には20万人を超える日が出てくる可能性があります。

日本でも感染が拡大してきていますが、アメリカの状況が日本よりひどいなと思うのは死者数の増加です。

11月19日には1日で確認された死者数が2000人手前まで迫りました。こちらも今週中には2000人を超える日が出てきてしまう可能性があります。

感染拡大を受けて週によっては再び人々の行動を制限する措置を講じ始めています。カリフォルニア州やオハイオ州では夜間外出制限、ニューヨークでは公立学校が再び閉鎖されリモート授業に、シカゴ市では職場や医療機関、食料品店などへ行く場合以外の不要不急の外出を控えるよう勧告が出ています。

最も大きな懸念は今週木曜日から始まる感謝祭の連休です。
例年であれば多くの人が帰省し家族や親戚で集まる恒例行事です。日本のお盆やお正月に近いかもしれません。各州や疾病予防管理センター(CDC)は今年は感謝祭前後の旅行や帰省、会食を控えるよう呼びかけていますが、アメリカではコロナを疑問視したり陰謀だと信じている人々が一定数いるので感謝祭後にさらに感染が増加する懸念は根強いと思います。

新型コロナウィルスワクチン

先々週から新型コロナウィルスのワクチン開発の進捗に関するポジティブなニュースが相次いでいます。

ファイザー(PFE)とバイオンテック(BNTX)のワクチンが臨床試験で90%以上の有効性が確認され、11月20日には食品医薬品局(FDA)への緊急使用許可の申請をしました。モデルナ(MRNA)も開発中のワクチンで95%以上の有効性が確認されたと発表しており、近日中に使用許可申請をする見込みになっています。

ファイザーのワクチンに関しては12月10日のFDAの会合で許可の可否を判断することになっており、アメリカ政府高官は早ければ11日か12日にはワクチン接種が始められる見込みだと話しています。

ただ、ワクチンの使用許可が出たとしても広く行き渡らせるためには早くても来年の春ごろまで時間がかかる見通しです。また、接種が行き渡る段階で予期せぬ副作用が出て接種が中断されるというリスクもゼロではありません。株式市場は先行してワクチン接種開始を織り込んでいますが、まだまだ予断を許す状況ではないと思います。

追加経済対策の議会審議

ワクチン開発進展のニュースに市場が大はしゃぎしていて忘れ去られた感のある追加経済対策ですが、大統領選挙から3週間が経とうとしている今でも実は大きな進展はありません。与野党の溝は大きなままです。トランプ大統領は追加経済対策の協議再開を議会に呼びかけていましたが、先週末、議会民主党と共和党は協議再開で合意しました。

ワクチンの使用許可が下りれば共和党内の追加経済対策不要論は強くなることも予想されているので、政権交代まで成立が望めないシナリオが現実味を帯びてきています。

財務省が緊急融資プログラム打ち切りを決定

財務省は3月から導入されている地方政府や非営利団体、中小企業向けの緊急融資プログラムを延長せず、12月31日で打ち切ると発表しました。連邦準備制度理事会(FRB)には未使用分の資金を財務省に返還するよう要請、FRBはこれに応じると明らかにしました。

ムニューシン財務長官は返還された資金を議会で協議している追加経済対策の財源に回したいと考えているようです。前述の通りそもそも追加経済対策に対する反対論が与党共和党内に根強いため、返還された資金が経済対策として市場に供給される保証はありません。

年末年始はワクチンと追加経済対策への期待と感染拡大による足元の景気悪化懸念を天秤にかけてどちらがより大きいかで相場が動くことになりそうです。