新年いきなりの重要イベント 5日はジョージア州の上院議員決選投票

1月5日にジョージア州上院議員決選投票を迎える

アメリカ議会上院は各州の代表という性格を持ち、各州の意見を国政に反映させるという役割があります。定員は50州各2名、計100名です。任期は6年で2年ごとに3分の1が改選されます。
今回は任期途中で引退する議員がいたため、改選議席数は35でした。通常は1度の選挙で1州1人が改選されますが、ジョージア州は引退議員の補欠選挙と重なり、2人とも改選ということになりました。本来、上院議員選挙は大統領選挙と同日の昨年11月3日が投票日でした。

出典:CNN

ジョージア州以外の改選議席は確定していて、民主党が48議席、共和党が50議席を押さえています。

アメリカは共和党と民主党の2大政党制と言われていますが、多くの少数政党が存在しており、実は大統領選挙も議会議員選挙も民主・共和両党以外からの立候補者が存在しています。

今回のジョージア州の上院選挙でも2つの議席に対して多くの候補者が立ちましたが、過半数を取った候補者がおらず、それぞれの議席の1回目の得票数上位2人で決選投票が行われることになりました。必然的に民主・共和両党の一騎討ちということになります。

本来、ジョージア州は共和党が強い州ですが、選挙戦は拮抗しています。

直近の世論調査では2議席とも民主党候補が51%、共和党候補が47%と民主党がリードしていますが、4%というのは誤差のうちなので、結果は最後までわからないと思います。

民主党がジョージア州の2議席を獲得した場合、両党の議席の構成は50対50になってしまいますが、もし上院の評決での賛否が50対50で割れた場合には上院議長である副大統領が投票するため、民主党が上院多数を占めることになります。
今回の選挙は民主党は2議席とも落とせない、共和党は2つのうち1つ取ればいいということになります。

そんな最中、トランプ大統領がジョージア州の州務長官に選挙結果を覆すよう圧力をかける電話の音声が流出しました。

このニュースが投票行動にどう影響するのかは見通せません。
トランプ大統領は共和党の大統領なので共和党に不利に働くと思いがちです。しかし、情報をリークしたのは間違いなく共和党内部の人間でしょう。共和党の内部にもトランプ大統領の暴走に異を唱える人たちがいると反トランプの共和党員や無党派層が考えれば、共和党を見直すきっかけにもなり、必ずしも共和党にマイナスに作用するとも限らないと思います。

ジョージア州の上院選挙が重要な理由

今回、1つの州の上院選挙が注目されるのは、この結果によって上院の多数派が共和党になるのか、民主党になるのかが決まるからです。
マーケットは2議席とも民主党が勝つことをリスクと見なしています。

現状、
大統領=バイデン氏(民主党)
下院=民主党

という勢力図になることが確定しています。

上院の多数派を民主党が押さえた場合、行政府と立法府を民主党が完全に掌握することになります。

民主党は大きな政府志向の政党で、高福祉高負担が政策の中心にあります。

もし、民主党が大統領・上院・下院のすべてを掌握した場合、大企業への増税やアマゾンやグーグル、フェイスブックなど巨大ハイテク企業への規制強化の動きは間違いなく強まります。

バーニー・サンダース上院議員やエリザベス・ウォーレン上院議員など民主党左派は巨大ハイテク企業の分割を訴えていますが、彼らを勢いづかせ、事業分割実現へ一歩近づくことになります。

上院の多数派は共和党に取ってもらって、上院が民主党政権のブレーキ役となってほしいというのがマーケットの理想とするところでしょう。

新年いきなりではありますが、この先の相場の流れを決める大きなイベントを迎えることになります。