今年もイギリスの経済誌『エコノミスト』による「世界の住みやすさ」ランキングが発表されました。
順位 | 都市名(国名) |
---|---|
1 | オークランド(ニュージーランド) |
2 | 大阪(日本) |
3 | アデレード(オーストラリア) |
4T | ウェリントン(ニュージーランド) |
4T | 東京(日本) |
6 | パース(オーストラリア) |
7 | チューリッヒ(スイス) |
8T | ジュネーブ(スイス) |
8T | メルボルン(オーストラリア) |
10 | ブリスベン(オーストラリア) |
国を見てみるとかなりの偏りがあって、オーストラリア、ニュージーランドの大洋州2カ国と日本、そしてスイスの4カ国の都市で占められています。
共通点は新型コロナウィルスの感染の抑えこみに成功しているという点です。
日本国内では日本政府のコロナ対応には不満の声も多く、内閣支持率も下落基調ですが、海外から見れば大規模なロックダウンや私権の制限を行っていないにも関わらず、昨年のヨーロッパやアメリカ、最近のインドのような絶望的な状態に陥いっていないという点は評価されているようです。
まぁ、人がバタバタ死んでいくような状態と比較して全然マシじゃないかと言われても、「はい、そうですね」と素直に受け止める気には個人的にはなれませんが。
ただ、この調査はアメリカやヨーロッパでワクチン摂取が進んで感染拡大が小康状態になる前に行われたもので、大阪、東京やメルボルンなどはその後も感染者が増加傾向にあることから、次回の調査ではランキングが大きく入れ替わる可能性があるとしています。
東京は『食』へのコストが低い
率直に東京がこのランキングで4位ということに驚きはありません。
治安はいいですし、公共交通機関も非常に発達しています。人混みを避けることができれば非常に住みやすい街だと思います。
ここで少し個人的な経験をもとにお話ししようと思います。
私は2015年から2016年にかけて世界一周の旅をしたことがあります。
住むのと旅行するのでは少し違うかもしれませんが、それでも同じ先進国であるヨーロッパの国々に滞在して実感したことは東京は『食』にかかる時間的・経済的なコストが低いということです。
先日、急用ができて帰宅が遅くなり夕食の準備ができなかったことがありました。帰宅した時点で7時半を回っていましたが、家にはすぐに食べられるようなものが何もなく、結局近所のコンビニでお弁当を買ってきて食べました。
日本人であれば何ということはない、よくあることかもしれませんが、海外(特にヨーロッパ)では美味しいものをパパッと買って来て夕食を済ますというのは簡単なことではありません。
パリに滞在していたとき、宿泊先のホステルのキッチンで自炊をしようと近所のスーパーに食材を買いに出かけたら日曜日で閉まっていました。さすがに中心部のスーパーは開いているだろうと思い、パリの中心部に出かけてスーパーを何軒かハシゴしましたが、結局開いているスーパーは見つけられず、空腹に耐えられずにたまたま見かけたラーメン屋さんでラーメンを食べました。しかもラーメン1杯で12ユーロ(当時のレートで1400円)ほどした記憶があります。海外のラーメンにしては珍しくおいしかったですが。
パリだけでなくヨーロッパの他の都市でも同じような経験を何回かしました。
日曜日でなくとも夜7時を回ってからレストラン以外で食料品やお弁当を見つけるのはなかなか難しいです。ヨーロッパには夜遅くまで開いているコンビニはありませんし、スーパーもだいたい7時、遅くても8時には閉まってしまいます。夜、レストランで食事をしようとすれば、15ユーロは覚悟しなくてはなりません。貧乏バックパッカーにはなかなか痛い出費です。
ヨーロッパには日本の牛丼や立ち食い蕎麦のようにパパッと安く手軽に食事を済ませられるお店というものは少ないです。マクドナルドやKFCなどアメリカの大手ファストフードチェーンぐらいでしょうか。
人間は有って当たり前のものがなくなって初めてその便利さに気づくようです。
日本に住んでいたときはコンビニや牛丼店が24時間開いているのは当たり前で気にしたことすらありませんでしたが、海外で長期間生活をしてそのありがたみと便利さを実感することができました。
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