コロナ 後の消費者ビジネスはブランドが物を言う

スターバックス(SBUX)Q2&マクドナルド(MCD)Q1の決算を受けて

先日、スターバックス(SBUX)とマクドナルド(MCD)の決算カンファレンスコールの要旨をご紹介しました。
どちらの経営陣も言い回しは多少違いましたが、「うちの財務基盤は万全だ」「ブランド力に衰えはない」と強調していたのが印象的でした。

両社の現状

現在、多くの店舗が休業状態であり、今四半期、来四半期の業績は非常に悪い

これは当たり前と言えば当たり前です。日本国内でもスターバックスは現在、首都圏、大阪、兵庫などを中心に多くの店舗が休業中、マクドナルドも店内の飲食スペースは閉めて、デリバリーやテイクアウト、ドライブスルーの営業のみになっています。両社とも大打撃を被っています。
今回の決算カンファレンスコールの中でも特に興味深かったのが、両社ともアメリカとその他の国での提供スタイルの違いについて触れていた点です。米国内のスターバックスは半数以上の店舗がドライブスルーで、コロナ 以前より客の80%はテイクアウト、マクドナルドはコロナ 以前から米国内の売上の2/3はドライブスルー、ロックダウン後に至っては90%にもなっているとのことでした。
ロックダウン中でもテイクアウトやデリバリーはある程度、注文が入ってきますので、アメリカ国内の方がその他の国よりコロナ の影響は小さいということです。
アメリカは車社会と言われていますが、まさかマックの売上の2/3以上がドライブスルーだとは思っていなかったので、素直に驚いてしまいました。

今後の見通し

・次の四半期決算も悪影響は出る見込み
・コロナ 収束後も今後はデジタルデバイス経由での注文が重要になってくる

5月〜6月にかけて順次営業を再開していくという段階なので、両社とも売上減の影響は少なくとも次の四半期決算まで続くと見込まれています。しかも再開後もすぐに客足が戻ってくるとは見込めないとのことでした。マクドナルドは営業再開後のV時回復はないとはっきりと言っていたのが印象的でした。
両社とも今後の予想材料として4月までにほぼ全店舗で営業再開した中国を引き合いに出していました。営業再開したものの、客足はコロナ 前の水準には遠く及ばず、この傾向は今後営業再開していく国でも同じような傾向になるだろうとのこと。
そしてコロナ 後の人々の行動変化の可能性についても言及していました。今後はデジタルでの注文が非常に重要になってくるとのこと。両社とも特に中国での重要性を強調していました。
スターバックスはすでに中国でモバイルオーダー専用の店舗をオープンしているようです。

経営陣の反応

・キャッシュは豊富
・ブランド力は盤石でコロナ収束後の回復には自信

どちらの経営陣もこの2点を強調していました。
両社とも、キャッシュは豊富、ブランド力は盤石なのは間違いありません。
スターバックスは日本国内の多くの店が休業状態です。売上はその間、当たり前ですがゼロです。しかし、スターバックスの経営破綻を心配する必要はほぼないと思います。それは豊富なキャッシュに裏付けられます。
アメリカの会社ですが、日本人でスターバックス、マクドナルドを知らない、聞いたこともないという人はほとんどいないのではないでしょうか。先日紹介したフォーブスの世界のブランドランキングでマクドナルドは10位、スターバックスは35位にランクインしてます。
外食産業はコロナの悪影響を直に受けている業界のひとつです。レストランやバー、カフェの経営は非常に厳しいと思います。収入は減っても店舗の賃料や従業員の給与は一定程度かかります。
スターバックスとマクドナルドは外食産業に間違いありませんが、町の個人経営のハンバーガーショップやカフェとは決定的に違う点があります。それが先ほど経営者が強調していたブランド力です。
コロナ禍でウーバーイーツが人気だそうですが、お店を一覧から選ぶ際、聞いたことないお店より、マクドナルドを選ぶ人はある一定程度います(逆にマクドナルドは絶対に選ばないという人もいると思いますが)。

ポストコロナでも変わらないことの強さ

同じ理由でコロナが落ち着いたあとも、ブランドのある会社が強いと思います。
「ポストコロナの世界はこう変わる!」みたいな論調の記事を最近よく見かけますが、ポストコロナでも人々はスターバックスのコーヒーを飲むだろうし、マクドナルドのハンバーガーを食べ続けると思います。
「変わらないことの強さ」もブランド力だと思います。