S&P500採用で株価暴騰のテスラは夢のある銘柄

テスラがS&P500に採用される

本日12月21日より、テスラ(TSLA)がS&P500構成銘柄に採用されます。

テスラの時価総額は先週末の終値ベースで6,588億ドル(約68兆円)です。今年の夏に自動車メーカーで時価総額世界最大だったトヨタ自動車を抜いたことが話題になりましたが、テスラの株価はその後も上昇し、現在はトヨタの時価総額(25.5兆円)の倍以上になっています。

テスラの年初来のパフォーマンスは+730%です。

今回、S&P500に採用されたもっとも大きな要因は4四半期にわたって黒字が維持され、EPSがプラスに転換されたことにあります。ただ、TTM(Trailing Twelve Months、直近12ヶ月)のEPSは0.53ドルで、PERは1311倍、PSR(株価売上高倍率)はTTMの売上高で23.4倍というとんでもない数字になっています。

今回、テスラがS&P500に採用されると、テスラはS&P500採用銘柄のうち6番目に時価総額が大きい銘柄となります。テスラより時価総額が大きいS&P500採用銘柄はアップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)、アマゾン(AMZN)、フェイスブック(FB)、アルファベット(GOOGL、 GOOG)のみです。

S&P500は時価総額加重平均という計算方式をとっていて、各銘柄の構成比率は時価総額に準じて大きくなるようになっています。テスラは構成比率でも6番目に大きい銘柄となり、ウェイトは全体の約1.5%です。

今年は黒字転換やS&P500指数採用といくつかのブースターをふかして株価上昇を続けてきたテスラですが、さすがに割高感があるのは否めないと思います。

さすがに割高感はあるものの、ニュースを見ていると夢のある会社だなぁと思ってしまいます。

完全自動運転

自動運転はその度合いによってレベル1からレベル5まで分類されています。

レベル1:システムが加減速・操舵のいずれかを支援
レベル2:システムが加減速・操舵の両方を支援
レベル3:システムがすべての運転操作を担当(運転手は瞬時に引き継げるように待機)
レベル4:特定の条件でシステムがすべての操作を担当(条件下では引き継ぎ不要)
レベル5:すべての場所でシステムが運転操作を担当(引き継ぎ不要)

テスラは現在、最終レベルであるレベル5の技術開発を進めていて、イーロン・マスクCEOは2020年内にその基本的な仕組みを完成させると明言しています。

自動運転技術の開発に関してはテスラは他のメーカーと比べて一日の長があり、レベル5の実用化実現へもっとも近いのがテスラとされています。
テスラの現行モデルはレベル2までですが、2022年までにはレベル5の実用化が実現するのではという噂もあります。

ただ、技術的に可能であっても法整備が追いつかなければ公道を走ることはできません。現在の日本の道路交通法ではレベル3までが認められており、今年中にホンダがレベル3対応車を発売すると発表しています。

スマート・サモン(Smart Summon)機能

テスラは先のソフトウェアアップデートで8000ドルを追加で支払えば利用できるスマート・サモンという機能を発表しました。

これはショッピングモールなどで、わざわざ車を停めた場所まで取りに行かなくてもスマートフォンで自分の車を呼び出せるという機能です。

自動運転の技術を利用すれば可能なことで、当たり前と言えば当たり前の機能ですが、無人の車が自分のところまで迎えにきてくれるというのはなんとも夢のある技術だなと思ってしまいました。

ただ、物損や衝突などの事故も少なからず起こっているようです。

自動運転自体が開発中の技術ですからまだまだ改良の余地は十分にあると思います。一部では実装するには技術がまだまだ未熟だという批判もあるようです。

ロボタクシー

テスラが実現を目指している機能にロボタクシーというものがあります。

これは所有者が車を使っていない空き時間に車が自動運転を利用して無人でタクシー営業を行い、お金を稼いでくれるという機能です。

自動車の所有者の大半は1日あたりの利用時間が3時間未満と言われており、テスラはロボタクシー機能によって車の維持費を賄ったり、収益をあげたりすることも将来的には可能になるとしています。車両を1日に16時間稼働させれば1台当たり年間最大3万ドルの収益が得られるとの見通しも示しています。

ただ、こちらも公道でレベル5の自動運転が可能となる法整備のほか、日本の場合はタクシー営業の規制緩和も必須になってくると思います。

夢のある銘柄だが・・・

このようにテスラは非常に夢のある技術が詰まった会社だと思います。ついつい買ってみたくなってしまうような銘柄ですが、私は当分は手を出すことはないかなと思っています。
理由は、

  • 自動車製造には大きな設備投資が必要であること
  • 株価がどう見ても割高であること

という2点があります。
いくら自動運転技術で優位だとは言え、自動車メーカーの競争は熾烈です。大量生産には大きな工場など巨額の設備投資と多数の従業員が必要不可欠です。巨額の設備投資と人件費は利益を押し下げます。

ただ、アップルのようにテスラがハード(車)の販売を自社サービスへの需要につなげ、需要を循環させる独自のエコシステムを構築すると期待する声も大きく、そうなる可能性も十分にあります。誰にも将来のことはわかりませんが、今、株を買ってそのリスクを負担すれば将来リターンを得られる可能性は十分にあると思います。

割高だとは言いつつも今すぐ買っても20年後、30年後にはリターンは得られるかもと感じることはあります。これは全然論理的なものではなく、あくまでも個人的な直感ですが。