【未来の交通プラットフォーム】今のライドシェアは仮のビジネスモデル

昨年、友人の結婚式でシカゴに行ったとき、移動の際はよくライドシェアを利用しました。あまりの便利さにびっくりしました。理由はいくつかあります。
まず、シカゴは大都市ですがそれでも公共交通機関は日本の大都市ほど便利ではありません。中心部は数分おきに電車が来ますが、少し郊外に外れると次の電車がいつ来るのかすらわかりません。夜は治安の問題もあり、目的地が駅から遠くても日本ほど安心して歩けません。
次に予約時に料金が表示されるので料金トラブルの心配がありません。アメリカではあまりないかもしれませんが、私が世界一周をしていたときはタクシードライバーと料金トラブルになることがしばしばありました。メーターを使わなかったり、使っても改造されていたり、わざと遠回りされたりと色々な方法で料金を不当に上げようとするドライバーがいました。外国人は余計に標的にされやすいのかもしれませんが、そういった心配から解放されます。また、料金は距離によって設定されていて所要時間は関係ないので、渋滞や道を間違えた等で時間がかかり料金が上がってしまう心配もする必要はありません。クレジットカードでのオンライン決済なので直接、ドライバーとお金やクレジットカードのやりとりをする必要もありません。
最後に、タクシーより料金が安いです。日本のタクシー業界は業界で最低料金が設定されていて競争原理がうまく機能しておらず、料金が高いと思います。
よく、日本では「安全面に不安がある」「犯罪の温床になるのではないか」といった意見がありライドシェア解禁反対の声が上がりますが、的外れな主張だと思います。ライドシェアのアプリでは各ドライバーは過去に利用したお客さんんからのレビューがありますので、いいレビューのドライバーを選ぶ、女性は不安であれば女性のドライバーを選ぶといったことである程度、ドライバーによる犯罪には抑止力が働くと思います。どんなサービスだって悪用されるリスクはあります。そもそも、プロのタクシードライバーであっても交通違反やストーカーなどの犯罪を犯す人間は一定程度いますし、タクシーは安全、ライドシェアは危険というのはタクシー業界の保身のスローガンなだけだと思います。

世界では急成長ビジネス

以前、記事でご紹介したソフトバンクグループのソフトバンク・ビジョン・ファンドはアメリカのUber(UBER)、中国のDiDi、東南アジアのグラブなど世界のライドシェア企業に投資をしています。孫正義社長が以前、ライドシェア規制は日本の進化を遅らせると言っていましたが、本当にその通りだと思います。ライドシェア規制がなければ、日本発のライドシェアのスタートアップ企業が中国や東南アジアでDiDiやグラブのライバルになっていた可能性は十分にあったわけです。ライドシェアでは完全な後発国になってしまいました。

投資としてのライドシェアビジネス

ライドシェアは非常に新しいビジネスです。日本にライドシェアの会社がない以上、株式投資するならばアメリカの会社になると思いますが、アメリカでは現状、ソフトバンクが投資しているUberとLyft(LYFT)の2社の寡占状態です。Uberが約75%、残りをLyftが占めています。

出典:statista

私の投資ポリシーとして、赤字の会社の株は投資対象から外しています。2社とも2019年度決算の時点では赤字ですので投資対象ではありませんが、今後業績が安定してきて黒字化が達成されれば投資を検討していきたいと思っています(その時の株価水準にもよりますが)。現状のマーケットシェが続けばUberをまず検討することになるかと思います。

ライドシェアビジネスは今は過渡期

投資を検討するのはライドシェアが今は過渡期のビジネスモデルで、将来的には生活に欠かせない交通プラットフォームになると思うからです。
ここから先は孫正義さんの受け売りなところがありますが、カギは自動運転車です。孫さんはプレゼンで20世紀初頭の馬車から自動車への転換になぞらえていましたが、今後遅くとも20年以内にはほとんどの車が自動運転車に転換すると思います。
自動運転車になると何がそんなに変わるのか?まず、自動運転ですので人件費がかかりませんのでコストは一気に下がります。そして車を所有することが一般的ではなくなると思います。コストが下がって車を自分で所有する人が減れば、ライドシェアのアプリで車を呼んで移動するということが当たり前になり、ライドシェアはなくてはならない社会インフラになると思います。

出典:ソフトバンクグループ決算資料

プラットフォームビジネスは非常に強いです。今のGoogleやAppleなどGAFAMがなぜこんなに強いかというと社会のプラットフォームを握ったからです。iPhoneを一度も使わない日はありませんし、GoogleやYoutubeを使わない生活は、特に最近の自粛期間中は私には考えられません。ライドシェアも20年後にはそのようなサービスになっているのではないかと思います。