【米大統領選】今後4年の国のあり方を決める国の一大イベント

今日、東京都知事選挙がありました。現職の小池知事が圧勝だったようです。私も都民なので期日前に投票しました。

アメリカでは、今年の11月に大統領選挙があります。アメリカ大統領選は4年ごと、オリンピックがある年に実施されます。今年はコロナの影響で普段の大統領選とはずいぶん違う選挙戦になりそうです。

現在の勢力図

共和党は現職のトランプ大統領、民主党からはオバマ政権で副大統領を務めていたバイデン氏の立候補が決まっています。
今日になって、ミュージシャンのカニエ・ウェスト氏が立候補すると発表したというニュースが入ってきて驚きました。ウェスト氏は黒人ですが、前回の大統領選の時からトランプ氏を支援してきたことで知られています。

5月に起こった警官による黒人男性殺害に端を発した人種差別抗議運動により、トランプ大統領は窮地に立たされています。最近では共和党の有力者がトランプ氏不支持やバイデン氏支持を表明するなど、今までのアメリカの大統領選挙では考えられなかった事態になっています。世論調査ではおおむねバイデン氏がトランプ氏を大きくリードしています。

今回のウェスト氏の立候補が黒人から人気のあるバイデン氏の黒人票を奪ってトランプ氏を押し上げる戦略(つまりトランプ氏をアシストするための立候補)なのか、はたまた民主党でも共和党でもない第三極を狙った動きなのかは情報がないのでよくわかりません。
テスラ(TSLA)のCEOのイーロン・マスク氏が早々にウェスト氏支持を表明したとのことです。前回も下馬評ではヒラリー・クリントン元国務長官の勝利が予想されていたので、今年も何が起こるか、選挙はやってみないとわからないと思います。

前回は大統領選後からトランプラリー

そもそも、株式市場は不透明要因を嫌気します。どんな国においても株式市場にとって選挙は不透明要因でリスクです。そして選挙結果判明したあとの動きは本当に読めないです。

前回の選挙は2016年11月7日に実施されました。アメリカの大統領選挙は11月の第一火曜日に実施されることが慣習になっています。結果はご存知の通り、ドナルド・トランプ氏が僅差で勝利しました。選挙前、トランプが勝ったら株価は大暴落するなんていう風説もありましたが、結果は逆でトランプラリーという株価上昇が長期に渡って続きました。トランプ氏の公約であった法人税減税が好感されたと言われています。もっとも、この時期のアメリカ経済はFRBの量的緩和(QE)を経て絶好調の時期でしたから、すべてトランプ氏の手柄かというとそうではない気がしますが、法人税減税が株高に拍車をかけたことは事実です。

新型コロナウィルスの影響で今年の2月に暴落するまで、ほぼ一本調子で株価は上昇していて、トランプ氏勝利から今年の高値までのS&P500の上昇率は50%を超えていました。一時暴落しましたが、その後下落幅の80%は戻してきているので、現在の株価でも44%程度、S&P500では1,000ポイント程度上昇したことになります。

民主党バイデン候補が勝ったらたぶん株価は下落する

伝統的に共和党は経営者・大企業寄りの政党で、民主党は労働者寄りの政党です。ですから基本的にはウォール街は共和党支持、共和党の大統領を好感する傾向があります。

今回、バイデン候補が勝利した場合、おそらく選挙直後には株価は下落すると思います。バイデン候補が法人税を現行の21%から28%に引き上げることを公約にしているからです。

では、トランプ大統領が再選した場合、トランプラリー継続かというとそうも単純にはいかないと思います。新型コロナウィルスの状況もおそらく完全には収束していないだろうし、国民の間の分断が実体経済に影響を及ぼすレベルまで悪化するリスクも考えられます。長期的にみれば、国民同士がいがみ合うのは経済的には絶対マイナスです。

先週、株価は右肩上がりで上昇しました。
アリゾナやフロリダ など南部や西部でコロナウィルスの感染者が増えてきていて、全米の新規感染者数は連日、過去最高を更新しているにもかかわらず、株価は上昇しています。一部には早くもコロナバブルを懸念する声も出てきています。

バブルというほどの高値だとは思いませんが、以前からこのブログにもたびたび書いているように、バリュエーション的に今は買う場面ではないと思っています。このまま感染拡大が進んだとしても死者数が急増しない限り、株価はお構いなしにスルスルと上がっていく可能性があると思いますが、気温が下がってきて、第2波、第3波の影響を見極めるまでは手が出しづらい相場だと思います。安易に今後も一本調子で上がっていくことを期待して買うのは危ないと思います。
もちろん、積立の方はどんなに株価が高値であろうと機械的に買い付けをしていこうと思っています。株価が好調の時も不調の時も関係なく淡々と勝っていくことが積立の強みであり、リスク分散に繋がります。


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