バリュー投資は死んだ そもそもバリュー投資とグロース投資の違いは?

「バリュー投資は死んだ」

バンク・オブ・アメリカは9月8日に発表したレポートで、バリュー投資(割安株)のリターンがグロース株(成長株)と比較すると過去最悪の10年だったとし、「バリュー投資は死んだ」と表現したそうです。

ビジネスインサイダーのこちらの記事を読んだだけで、元になったレポートは見つけられませんでした。

感覚として、ここ数年はバリュー株よりもグロース株のリターンのほうが大きいというのは多くの人が感じていることでしょう。私が取っている手法はバリュー投資なのかグロース投資なのかともし聞かれても、私にはよくわからないです。私にとっては2つは非常にざっくりとした感覚上のものでしかありません。

バリュー株とグロース株の違い

たとえば、Amazon(AMZN)マイクロソフト(MSFT)、ビザ(V)を割安株だと思う人はいないでしょう。そしてJPモルガン(JPM)やバンク・オブ・アメリカ(BAC)をグロース株と認識している人もいないと思います。

ではアップル(AAPL)やコカ・コーラ(KO)はどうでしょうか?
アップルは今ではグロース株と思われがちですが、数年前まではバリュー株といっていい水準でした。PERは10倍台半ば、株式益回りでは6%前後で推移していました。
一方、コカ・コーラはバフェット銘柄として有名で、バリュー株のイメージの強い銘柄ですが、ここ数年はPER20倍台の半ば、益回りで4%台で推移しています。

ラッセル1000バリュー株指数&グロース株指数

ひとつの定義として、ラッセル1000バリュー株指数、ラッセル1000グロース株指数というバリュー株とグロース株のインデックスがあります。2つの指数の採用銘柄の定義は以下のとおりです。

  • 株価純資産倍率(PBR)が高い(グロース株指数の場合) or 低い(バリュー株指数の場合)
  • 成長指標の予想値・実績値がともに高い(グロース株指数の場合) or 低い(バリュー株指数の場合)

PBRがひとつの大きな指標になっているんですね。PBRは解散価値ともいわれる指標で、以下の計算式で算出できます。

PBR(株価純資産倍率)= 株価 ➗ BPS(1株あたり純資産)

私はPBRはほとんど参考にしていません。理由は計算式にあるBPSには有形資産しか含まれていないからです。特にアメリカ企業は強力なブランドやネットワーク効果などの力で高収益を得ている企業が多いです。ブランド力やネットワーク効果などの無形資産はBPSには反映されません。

つぎにラッセル1000バリュー株指数&グロース指数の構成銘柄上位をみていこうと思います。

ラッセル1000バリュー株指数 構成上位10銘柄

銘柄割合
バークシャー ・ハサウェイ(BERK.A)(BERK.B)2.5%
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)2.3%
JPモルガン・チェース(JPM)2.0%
インテル(INTC)1.8%
ベライゾン(VZ)1.6%
AT&T(T)1.5%
ウォルト・ディズニー(DIS)1.4%
シスコ・システムズ(CSCO)1.4%
アルファベット(GOOGL)(GOOG)1.3%
エクソン・モービル(XOM)1.3%

ラッセル1000グロース株指数 構成上位10銘柄

銘柄割合
マイクロソフト(MSFT)10.4%
アップル(AAPL)10.2%
アマゾン(AMZN)8.0%
アルファベット(GOOGL)(GOOG)4.5%
フェイスブック(FB)3.7%
ビザ(V)2.2%
マスターカード(MA)1.8%
ユナイテッド・ヘルス(UNH)1.6%
エヌビディア(NVDA)1.5%
アドビ(ADBE)1.4%

グロース指数はマイクロソフトとアップルの比重が重くなっています。

意外だったのはアルファベットが両指数に組み込まれていることです。PBRは約5倍です。S&P500のPBRが4倍弱なので市場平均よりは高いですが、バリュー株指数にも組み込まれています。バリューとグロースの中間に位置しているということでしょうか。

両指数の過去10年のチャートは以下のとおりです。

ラッセル1000バリュー株指数

ラッセル1000グロース株指数

バリュー指数は10年で約2.5倍、グロースは10年で4倍強というリターンになっています。

バリュー・グロースあまり気にせず投資していきたい

この先10年のリターンはバリュー・グロースどちらが上回るでしょうか。グロース株というのが世の趨勢だと思います。市場の期待が高まれば、期待自体が株価を押し上げる効果がありますから、現時点でグロース株優勢というのは事実だと思います。

私の保有銘柄はバリュー指数・グロース指数の組入銘柄どちらにも含まれています。私は投資する銘柄がバリューかグロースかはほとんど気にせずに投資判断をするようにしています。高収益で、期待できる成長と市場の期待(株価)のバランスが取れている銘柄に淡々と投資していきたいと思っています。