お金ってなんだろう?

横約16センチ、縦約7センチの紙切れ

お金がないと現代社会は成立しません。お金がないと現代社会で人間は生きていけません。
現代社会というものは物質だけに注目すると奇妙なところです。

例えばあなたが高級レストランに行ったとします。席に着くとウェイターの人がメニューとお水を持ってきてくれます。あなたはメニューを見て食べたいもの、飲みたいものを選び、注文します。裏の厨房ではあなたに会ったこともない凄腕の料理人があなたのために料理を作り、ウェイターがあなたの席まで運んでくれます。席に着いてから、基本的にあなたは一歩も立ち上がる必要はありません。食事が終わってもあなたは使った食器を下げたり、ましてや洗ったりする必要はありません。ウェイターがすべて下げてテーブルを拭き、あなたが使った食器は、料理人と同じくあなたが会ったことのない誰かが裏の洗い場で洗ってくれます。食事が終わって帰り際、あなたは紙切れを2、3枚ウェイターに渡します。するとウェイターはあなたをレストランの入り口まで見送りに行き、笑顔で「ありがとうございました」と言って頭を下げます。あなたは食事をして、紙切れを2、3枚彼に渡しただけなのにです。

その紙切れこそが世の中でお金と呼ばれているものです。ウェイターはその紙切れ2、3枚のためにあなたに食事や飲み物を運び、料理人はあなたが到底自分では作れないほど美味しい料理を作ってくれます。
レストランだけに限りません。その紙切れを渡すだけでプロの美容師が髪を切ってくれたり、あなたが希望する目的地まで赤の他人が車で連れて行ってくれたりします。

なぜ人は紙切れのために働くのか?

ではなぜ、その紙切れを渡すとそうのようなサービスを受けられるのでしょうか?
以前読んだ「サピエンス全史」という本にヒントがありました。ちなみに著者はユヴァル・ノア・ハラリというイスラエル人の歴史学者で以前紹介した「ホモ・デウス」の著者です。

「サピエンス全史」ではお金を介して無数の人間が協力して社会を形成できるのは壮大な「虚構」のおかげだと述べられています。
なぜ、1万円札数枚で高級レストランで飲食ができて、一流のサービスが受けられるのかというと、それは受け取る人が1万円札を1万円札と認識しているからです。同時に多くの人が、自分が労働で得た1万円札を使おうとしたとき、他の人間誰もがその1万円札を1万円札として受け取ってくれると信じているからです。それが壮大な「虚構」だというのです。物質的には1万円札はただの紙です。石油や小麦などと違ってそれ自体に使用価値はありません。あなたがお金を使うときに他の人が間違いなくその1万円札を受け取ってくれるという保証はありません。多くの人が1万円札には1万円の価値があるという「虚構」を信じているからこそ、1万円は1万円たりえるのです。

小学生の頃、こども銀行のお札がクラス内で流行ったことがありました。当時人気があったポケモンのレアカードなどをそのお札で売買するということが流行りました。今考えてみるとクラス内では小さいながらも立派な経済活動が成立していたんだなと思います。クラス内の一定数の人がこども銀行のお札に価値があると信じて売買をすればそのお札は立派な通貨になりえます。当時の担任にバレてすぐに禁止されてしまいましたが。

お金はあくまでも手段であって目的化すべきではない

お金がすべてではないというと綺麗事に聞こえるかもしれません。お金は生きていく上で必要不可欠なものです。しかし、お金は何かを買ったり、サービスを受けるための手段に過ぎないということは肝に命じておきたいと思います。

私が資産運用をしているのはお金のためです。いろいろ経済について考えるチャンスができたり、勉強になるということもありますが、それはあくまでも副次的な理由でいわばおまけです。ではなぜ自分の資産を増やしたいと思うのかと言えば、お金の心配をせずに生活したいというのが正直なところです。
個人的な話になりますが、私は物欲というものが本当にありません。いい車に乗りたいとか、豪邸に住みたいとかいう欲望はありません。若い頃はもう少し、高い服欲しいとか思うことがありましたが、年々物欲が弱くなっていると思います。毎年、妻にお誕生日のプレゼント何が欲しい?と聞かれると困ります。欲しいものが本当にないんです。久々にNintendo Switch買いたいなと思ってますが、いまだに買えません。このままもう買わなくていいやっていう風になりそうな予感が最近してます。
そういった物欲はありませんが、普段生活する時にお金のことを気にせずに好きなもの食べたり飲んだりしたいのと、旅行は好きなので旅行に行きたい時に行ける程度の資産が欲しいというのが資産運用の大きな動機です。
お金はあくまで目的を達成するための手段だということを意識して、手段が目的化しないように気をつけています。