【そもそも】株式とは?

そもそもの話から始めようと思います。
そんなもん、説明されなくたってわかってるよ、という方は読み飛ばしてください。

株=ギャンブル?

と思っている方が少なくないと思います。特に日本人は。
なんでだろうと考えてみるとやっぱり、バブルの影響が強いんだと思います。もう30年ほど前の話なんですがね。

こちらのチャートをご覧ください。すごい暴落っぷりです。
1987年4月に318万円つけた株価が1992年8月には45万円台まで落ち込んでいます。最高値の1/7です。
ちなみに1987年2月の上場時の政府保有株の売り出し価格は119万7千円、市場での取引初日の初値でも160万円でしたので、もし売り出し価格で購入して最高値で売り抜けられていたら、わずか2ヶ月で倍以上、初値で買ったとしてもほぼ倍です。
これを見たら、株=ギャンブルという思い込みが蔓延しても仕方がないと思います。
しかも、80年代末のバブル崩壊後も、2000年代のドットコムバブル、2008年のリーマンショックと時々、暴落する局面があって、そのたびにニュースになるわけです。株価は徐々に上がっていって急落することがあるので(上りはエスカレーター、下りはエレベーターと言われることがあります)上がるときにはあまりニュースになりませんが、急落すると大騒ぎになるわけです。

そもそも株式とは?

前置きが少し長くなりましたが、ここからが本題です。
「株式会社」というものが世の中にはあります。「株式会社」と名のつく会社には上場、非上場に関わらず必ず「株式」があり、「株主」が存在します。
細かく説明すると長く複雑になるのでものすごくシンプルに説明します。

A社という会社があるとします。
A社のお店はものすごく繁盛しているので、A社は事業拡大しようと考えます。しかし、資金が十分でなかったので銀行や投資家に融資を依頼しますが、リスキーだとして応じてくれません。
そこでA社の株式を公開することで、沢山の人に少額ずつお金を出してもらい、事業の一部を所有してもらいます。これが株式です。
A社は株式公開で得たお金で店舗を増やし事業を拡大し、収益を得ます。A社は収益の一部を出資してくれた株主の人たちに利益の還元をすることができます。これは配当金と呼ばれています。
A社の株を保有していることで、配当金が沢山入ってくるということがわかると、A社の株が欲しいという人が大勢出てきます。結果、B社の株価は上がります。
ものすごーーくシンプルに説明するとこんな感じです。

なぜこんな初歩的な説明から始めたかというと、この話には株式の本質が現れているからです。

つまり、
・株式を所有するということはその会社の事業の一部を所有するということ
・株主はその会社の利益の一部を配当金などで還元されることにより、儲かるということ
(実は株主が利益の還元を受けられる手段は配当金だけではないのですが、それは追々、お話しすることにします。)

以上の2点をわかって株式投資している人は案外少ないんじゃないかと思います。
株式投資の本来の主たる目的は、配当金などの株主還元であって、株価の上昇ではないということです。
そして、利益の還元ということは株式投資はある人が儲かったら誰かが損をするゼロサムゲームではないということです。上の話でA社はお客さんにサービスや商品を提供し、得た利益を株主に還元しているので誰も損はしていません。

株=ギャンブルというのは半分当たってて半分当たってないです。
先ほどのNTTのような株価チャートを見て、2ヶ月で2倍になるんだから買ってみようというのはギャンブルに近いと思います。上がるか下がるか、丁か半かといった具合です。
一方で、投資する会社の事業と利益構造やリスクをしっかりと理解し、投資するのであればそれはギャンブルとは言えないと思います。

日本では株はよくわからないしギャンブルでしょ、という思い込みが蔓延していると思います。このブログもそういった思い込みの解消に少しでも役立てればと思っています。


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