ゼロサムゲームは超弱肉強食 あなたはライオンに勝てますか?

株式投資(特に長期投資)とFX(外国為替証拠金取引)や先物取引は根本的に違うものです。
今日、ネットでこのような記事をたまたま目にしました。

FXで4200万円、株で6000万円…コロナ相場の勝ち組たちを直撃「誰でも勝てる相場」(bizSPA!フレッシュ) – Yahoo!ニュース

世界中に不況の嵐を巻き起こした新型コロナウイルス。正社員が”コロナ解雇”の憂き目に遭うなど、安全地帯にいた人ですら、生活が脅かされている。ところが、そんなコロナ不況を横目に、カネを稼ぎ出す猛者たちがいた――。国や組織に頼らず自らの知恵でチャンスを掴んだその方法とは? <4か月で4200万円の儲け> …

今年の3月4月のように大きく相場が動いた直後は必ずと言っていいほどこういった記事が出てきます。
「〇〇相場で○○千万円の儲け!」とか「1ヶ月で○○万円が○○億円に!」とかいう記事です。
逆に「コロナ相場で200万円溶かしました!」なんていう記事は見たことがありません(探したらあるかもしれませんが)。

私はこういう記事を真に受けてFXや先物取引を始める人をバカにするつもりもありませんし、する資格もありません。なぜなら昔私も一攫千金を夢見て手を出した人間だからです。見事に負けて数ヶ月で退場するハメになりました。

あなたがもしそういったことを考えてたまたまこのブログを読んでいるなら止めることはしませんが、同じように勝てる可能性は本当に低いということを知っておいてもらいたいと思います。

株式投資(長期投資)とFXや先物取引などの根本的な違い

そもそも、株式投資もFXも先物もすべて『投資』でしょ、という認識の人がいたらそこから考え直しましょう。
両者には根本的に大きく違う点があります。

株式投資=プラスサムゲーム
FXや先物取引など=ゼロサムゲーム

という点です。

サムというのはエクセルのSUM関数のサムです。総和という意味です。
プラスサムゲームというのは市場参加者の収益をすべて足し合わせるとプラスになるという意味です。ゼロサムはすべての市場参加者の総和がゼロになる、マイナスサムゲームはマイナスになるという意味になります。

ではなぜ、株式投資はプラスサムゲームなのでしょうか?
それは株式は企業が利益を出して成長することで、マーケット自体が拡大するからです。さらに株主には配当も分配されます。株主配当は企業が稼いだ利益から分配されるので誰かが配当によって誰かが損しているわけではありません。

一方、FXや先物取引などはゼロサムゲームです。
FXは2つの通貨間の変動で利ざやを稼ぐ取引です。どちらの通貨も価値が拡大することはありえないので(円高ドル高はありえない)FXはゼロサムゲームです(厳密にいうと取引手数料が引かれるので若干のマイナスサムゲーム)。
上の記事で書かれていた人の4200万円の利益は誰かが損したお金を集めたものです。勝者が敗者から金をむしり取るといったイメージです。
ちなみに「先物取引など」となどを付けたのは、株式投資でもデイトレードや空売りはゼロサムゲームだからです。1日で株価は変動しますが、企業の価値はほとんど変わりませんし、空売りは値下がりしないと利益が出ませんから、空売りで儲けた人がいる裏では誰かが必ず損をしているということです。

ちなみに宝くじやパチンコ、競馬などの公営ギャンブルはマイナスサムゲームです。胴元がごっそりと利益を得て、その余りを勝者が分け合うからです。宝くじの総売上のうち、50%弱は販売元が収益として得て、50%強が当選金として分配されます。

アフリカのサバンナはゼロサムゲーム

宝くじで4億円が当たる人が世の中に存在するように、FXや先物取引でも勝っている人は一定程度世の中には存在します。あなたがその勝者になる可能性はゼロではないです。ゼロではないですが、残念ながら確率は高くはないと思います。

アフリカのサバンナは当たり前ですが、弱肉強食です。ライオンが狩りで獲物を仕留めるということは、シマウマやヌーが1頭、そのライオンに命を捧げることを意味します。そしてシマウマやヌーよりライオンの数は圧倒的に少ないです。FXで億単位を稼いでいる少数の勝者がいる限り、敗者の数は多数になります。

あなたがライオンになれる可能性もありますが、シマウマの可能性の方が圧倒的に高いです。