今は新薬ポートフォリオを拡大する時期 ロイヤリティ・ファーマ 決算 Q4

ロイヤリティ・ファーマ(RPRX)Q4

決算発表 2月17日
【決算概要】

修正後現金受領高 Adjusted Cash Receipts=売上高
修正後キャッシュフロー Adjusted Cash Flow=利益 
修正後キャッシュフロー/修正後現金受領高=利益率 に相当

2020 Q4(前年比)2019 Q4
修正後現金受領高
(Adjusted Cash Receipts)
4.8億ドル(+9%)4.5億ドル
修正後キャッシュフロー
(Adjusted Cash Flow)
4.2億ドル(+5%)3.5億ドル
修正後キャッシュフロー/修正後現金受領高87.4%(+9.6%<+960bps>77.8%
一株あたり修正後キャッシュフロー0.70ドル
2020 通期(前年比)2019 通期
修正後現金受領高
(Adjusted Cash Receipts)
18億ドル(+1%)17.8億ドル
修正後キャッシュフロー
(Adjusted Cash Flow)
14.8億ドル(+15%)12.9億ドル
修正後キャッシュフロー/修正後現金受領高82.4%(+9.8%<+980bps>72.6%
一株あたり修正後キャッシュフロー2.44ドル

株価:46.49ドル(2月18日終値)
2020年一株あたり修正後キャッシュフロー:2.44ドル
株価キャッシュフロー倍率(一般銘柄のPERに相当):19.05倍 

上の倍率をもとにした益回り:5.25%

2021年コンセンサス予想EPS(参考値):2.69ドル
2021年予想PER(参考値):17.28倍 予想益回り:5.79%

【2021年ガイダンス】
修正後現金受領高(現段階で公表されてない新規取引からの入金を除く):19.1〜19.6億ドル(前年比6〜9%)

【長期(2020〜2025年)ガイダンス】
修正後現金受領高(今後の新規取引を含む):年平均成長率7〜10%(従来ガイダンスでは6〜9%)

通常の決算とは評価方法がまったく異なる会社

ロイヤリティ・ファーマは新薬開発に出資をして特許権の一部を取得し、売上の一部をロイヤリティとして受け取るというビジネスモデルの投資会社です。
ビジネスの詳しい分析は以前、記事にしたのでそちらをご参照ください。

新薬の特許権からロイヤリティを得るというビジネスモデルの性格上、会計上の売上や利益ではなく、特許権のロイヤリティとしていくらの現金を受け取ったか(=修正後現金受領高 Adjusted Cash Receipts)とそこから人件費などの諸経費を差し引いたキャッシュフロー(=修正後キャッシュフロー Adjusted Cash Flow)がより重要となってきます。

毎回の決算プレゼンテーションでお金の流れがわかりやすく図で示されています。

今回のQ4では薄い水色の棒グラフ(484=4.84億ドル)が修正後現金受領高 Adjusted Cash Receipts、そこから諸経費を引いた一番右の青い棒グラフ(423=4.23億ドル)が修正後キャッシュフロー Adjusted Cash Flowということになります。

この会社の決算を評価する上でひとつ困ったことがコンセンサス予想がわからないという点です。
私は普段、複数のサイトでコンセンサス予想を確認していますが、どのサイトも型どおりの売上高、EPSでコンセンサス予想が出ており、この数字がどの数字に対応するものなのか(会計上の売上高・利益の数字なのか、non-GAAPの現金受領高、キャッシュフローなのか)がはっきりしません。

今後も随時情報収集を続けようと思いますが、現段階では前年比と会社のガイダンスを手がかりに決算を評価することになるかと思います。

会社分析の記事にも書きましたが、2019年から2021年まではポートフォリオの特許権切れが相次ぐ時期です。複数の特許権が切れたことを考慮すると、今回の2020年通期の決算の数字は決して悪い数字ではなかったと思います。

特許権切れと、コロナの影響により世界中でコロナ以外の一般の治療が先延ばしにされていて薬の需要の一部が消えたことから、2020年の現金受領高は前年比を下回ってもおかしくないかなと思っていましたが、結果は1%と微増でした。

決算発表後、長期金利の上昇もあって株価は下がっていますが、決算は悪くはなかったと思います。

ただ、今は同社にとってポートフォリオを拡大する時期、投資を仕込む時期で、その投資の果実が実るには今しばらく時間がかかりそうです。