株価推移はパッとしないが、業績予想はじわりと上昇中 S&P500の現在地

実は上昇している予想EPS

私は月に1度程度の頻度で、S&P500のファンダメンタルズを確認するようにしています。

4月8日付けのファクトセットのレポートによると、2022年のS&P500のコンセンサス予想EPSは228.45ドルということになっています。

前回チェックした際、2月18日付のリポートでは2022年の予想EPSは225.47ドル、前々回の昨年12月17日付では223.48ドルでした。

株価は年明け以降、冴えない動きが続いていますが、実はS&P500の2022年予想EPSはじわりじわりと上昇しています。

株価だけを見ているとなかなか気づきにくいですが、アメリカの経済自体は今のところ好調を維持し続けているということです。

ただ、この数字はあくまでも市場のコンセンサス予想だということには留意しなくてはいけません。将来の株価上昇を約束するものではありませんし、今のところまったく予期されていないブラックスワン的な出来事が発生した場合には、大きく下方修正される可能性もあるということです。

先週末金曜日、4月8日の終値4,488.28でそれぞれPERを算出すると以下のようになります。

3月の半ば以降、株価は一旦底を打って、若干上昇しましたが、それでもまだ2022年の予想PERは20倍を下回っています。

長期でのPERの平均値はおよそ18倍程度ですので、過去の平均よりはまだ高い水準にあるということになります。ただ、リーマンショック以降は18倍台まで下落して安定的に推移することは少なくなってきています。

2022年の予想EPSをもとにそれぞれのPER倍率で株価を逆算すると以下のようになります。

現在の実績PERが21.5倍ですので、もしこの予想EPSが実現して、現在のマーケットの期待感が維持されれば、年末には4,900ポイント近辺まで上昇する可能性は十分にありえるということになります。

日本のアメリカ株投資家にとって頭の痛い円安

3月の半ば以降、投資に関する私の悩みは円安です。

直近10年、ドル円相場は125円を天井、100円を底にしたボックス圏内で推移しています。

今、まさに天井の125円台です。
過去10年の相場が続くようであれば今が天井でこのあと徐々に落ち着いてくるということになりますが、もし天井を突破してしまった場合、どこまで上昇するかは予想できません。青天井です。

例えば、125円で株を買い、その後115円まで円高になった場合、株価が一切動いていなかったとしても円ベースでの資産額は-8%になります。

もし株価が10%上昇していたとしても、円ベースではわずか2%の上昇にとどまってしまいます。これはかなり大きい差になります。

私の場合、幸運にも今まで115円以下でドルを購入して株式投資の原資にしてきていたので、現在のところ為替差益が出ている状態です。

今、もし仮に125円でドル転して将来的に為替差損が出たとしても、よっぽど極端な円高にならない限りは今までの為替差益と相殺できることになるとは思います。

しかし、やはり投資をする以上は少しでも良い条件で買いたくなってしまうのが投資家の性です。

こういったことをごちゃごちゃと考えていると、つくづくドルコスト平均法の偉大さが身に染みます。


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