ディズニーランドはさらに搾取する気か!?という批判に違和感を覚える

米ディズニーでは2万8000人の人員削減

ウォルト・ディズニー(DIS)はテーマパーク部門を中心に約2万8000人の人員削減をおこなうと発表しました。

昨年のディズニーのセグメント別売上比率です。
ディズニーはメディアコングロマリットという表現がされることがありますが、そうは言いつつも売上のうち最も大きな割合を占めるのはパーク事業です。
世界の多くのディズニーパークは営業再開をしていますが、カリフォルニアのディズニーランド・リゾートは一部を除いていまだに休園したままです。ディズニーは営業再開を行政当局に働きかけているようですが、カリフォルニア州から営業再開の認可が下りない状況が続いています。

私の個人的な推測の域を出ませんが、今回の人員削減の発表は営業再開の認可を出さない行政当局に対してのプレッシャーなのでは?と勘繰ってしまいました。営業再開できなければさらなる人員削減も検討しなくてはならないよ、カリフォルニア州の労働市場でのインパクトは小さくはないでしょう?という脅しにも近いメッセージを含んでいるのではないか、と思ってしまいました。もちろん、私の個人的な推測の域を出ず、公式にそんな発表はありませんし、ディズニーはそういった底意があることは否定するでしょう。

人員削減を受けて株価は下落基調です。9月の高値からは9%下落した水準で推移しています。ディズニーの次の決算発表は11月5日ですが、決算の結果次第では荒れるかもしれません。

東京ディズニーランドでは新エリアがオープン

9月28日、東京ディズニーランドで新エリアがオープンしたとニュースになりました。『美女と野獣』をテーマにしたエリアで、『ベイマックス』やミニーマウスに会えるアトラクションがエリア内にあるそうです。

東京ディズニーリゾート(TDR)というと近年は入場料の値上げがよく話題になります。
大人のワンデーパスポートの値段は20年前の2001年時点では5,500円、10年前の2011年時点で6,200円でしたが、現在は8,200円です。2001年から比較すると約1.5倍、2011年から比較すると3割値上げです。
一方、世界のディズニーパークと比較するとTDRは決して高いわけではありません。カリフォルニア・ディズニーランドは日によって変動しますが、100ドル〜150ドルです。一番安い日でも日本円で10,000円を超えます。

ディズニーのテーマパークはぜいたく支出

よく「ディズニーはまだ値上げする気か!?搾取だ!」といった意見をネットで目にすることがありますが、そう言った批判は的はずれだと思います。

そもそもディズニーは生活必需ではありません。生活に彩りを与える文化的な施設だと思いますが、生きていく上でなくてはならないものではありません。嫌なら行かなければいいだけの話です。

帝国ホテルやニューオータニなどの一流高級ホテルは1泊安くても通常3万円台からで高い部屋では100万円以上しますが、高すぎるという批判はあまり目にしません。理由は高級ホテルは生きていく上で必要なものではないからです。ディズニーも高級ホテルのような立ち位置にあると理解した方がいいと思います。

最近日本政府が日本の携帯電話料金について高すぎると批判していますが、携帯電話は今や生活必需品、人々の生活になくてはならないものです。生活必需品とはいえ、政府が民間企業の料金に口を出すのは賛否あると思いますが、扱う商品・サービスの立ち位置によって値付けの許容範囲は変わってくるということです。

東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは民間の株式会社です。経営陣は株主に対して利益を追求する義務と責任を負っています。入場者数の推移をみると、値上げにも関わらず入場者数は右肩上がりです。入場者が増えるのみなら会社にとってマイナスはありませんが、入場者増加に伴って顧客満足度が下がってきてしまっています。入場者が増えすぎればアトラクションの待ち時間は長くなりますし、レストランなども混雑します。度を超えた混雑は顧客満足度を下げてしまいます。運営会社からすれば客単価を上げて極度の混雑を解消し、高い顧客満足度の獲得を目指すことは当たり前のことだと思います。

おそらくオリエンタルランドの経営陣はまだまだ値上げの余地はあると思っているでしょう。今後も入場料の値上げは段階的に進むと思います。値段を上げすぎてコストパフォーマンスが見合わないと、それはそれで顧客満足度に悪影響を及ぼしますが、おそらく物価水準が近いアメリカの料金水準まで上げたとしても値上げによる不満よりも混雑解消による満足度向上のほうが大きいのではないかと思います。それだけディズニーブランドによる付加価値は高いと思います。そしてそのブランド価値こそ私がディズニーに投資している理由です。